公立中高一貫校の学校選び(両国中学校)

両国高校・附属中学校の校風と求める生徒像

学校公式サイトの校長挨拶を抜粋しますと
時代や社会の変化を乗り越え、しなやかで、たくましく生きる生徒の育成、グローバルな視点を持ち、将来、国際社会で活躍できるリーダーの育成を目指しているとのこと。

旧制三中を前身とする110年以上歴史あるこの学校は、常時進学校であったのですが、かつてはスパルタ的で厳しい学校だったとされます。
多くの進学校が自由を謳歌できるのとは対照的ですね。
現在ではそれも緩和され落ち着いた校風があるようですが、小石川などと比べると「自律・規律性」が強く求められているかと思います。制服は中学・高校共にあります。

芥川龍之介の母校だけあって、国語力(言語能力)に特に力を入れています。
理系の小石川にたいして、文系の両国、と称してしまうのは野暮でしょうか。


創立から114年もの歴史ある名門校

両国高校は旧制府立三中を前身とし、1901年(明治34年)創立と114年もの歴史ある学校です。
東京都の公立中高一貫校のなかでは、近隣地区にある白鴎高校に次ぐ歴史を持ちます。

当然ながら出身著名人も多く、何と言っても芥川龍之介の母校です。
校門をくぐったら、立派な文学碑が鎮座していました。
他には『風立ちぬ』の作者である堀辰雄直木賞作家の石田衣良氏などがいます。

自律自修と勉強の両国

自由を謳歌する傾向の強い他所の進学校と違い、かつて両国は非常に厳しかったとされ、これは現在も「自律自修」という校訓に現れています。
また1960年代までは大手予備校が軒を連ねるなか「わが校では予備校なぞいらない!」と自負できるほど、受験指導に熱心であり、そういった事から「勉強の両国」と称されて来ました。
実際、学校群制度が導入されるまで、東大合格者は毎年60名以上出しており、1950年〜2009年までの60年間の累計東大合格者数は1331名となっています(光文社新書『東大合格高校盛衰史』より)。
これは都立高校に限れば、日比谷、西、戸山、小石川、新宿といった高校に次ぐ数字となっています。


都内公立中高一貫校御三家の1つとしての偏差値と倍率

そんな両国高校ですが、2006年に小石川中等教育学校、桜修館中等教育学校九段中等教育学校と共に中高一貫化され、附属中学校ができます。

歴史と実績からか、偏差値的には小石川と武蔵と並んでトップ層にあり、いつからか「公立中高一貫校の御三家」の1つに数えられています。

偏差値は四谷大塚調べで、男子が60、女子が62となっています。
今年2015年の倍率は8.71倍と全11校の中で最も高く、人気の程がうかがえます。

募集人数は男女各60名で、特別枠はありません。

適性検査と対策

適性検査はⅠ・Ⅱ・Ⅲと3つあります。
国語作文を課す適性検査Ⅰは独自となっており配点の比率も高いので、特に意識すべき箇所でしょう。
また内申書(成績表)の配点の開きも大きいのが特徴です。

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